講演の御依頼があれば受け付けておりますので御連絡ください.講演時間は各約1.5~2時間です.
演者:立川病院 歯科口腔外科元部長 笠崎安則
講演内容:
1.手際のいい智歯の抜歯
2.歯科トラブル症例への対応
3.難治性根尖病変に対する予後の良い歯根端切除術
4.開業歯科医院における口腔外科小手術について
5.歯性上顎洞炎を考える
6.顎変形症の治療
7.顎骨骨髄炎の診断と治療
【1.手際のいい智歯の抜歯】
「手際のいい智歯の抜歯」 「智歯の抜歯ナビゲーション」(クインテッセンス出版)の著者であ り、智歯抜歯においての X線写真撮影法や読影、抜歯テクニック、抜歯できなかったらどうするかなど詳細に解説します.
【2.歯科トラブル症例への対応】
一般臨床におけるさまざまなトラブル、偶発症を症例をもとに検証し、予防法と対応法を解説します.
【3.難治性の根尖病変に対する予後の良い歯根端切除術】
抜髄後、いつまでも打診痛が残り根管充填できない.根管治療していて排膿や浸出液が多く根治・根充がうまくいかない.X線写真上では根管充填は良好なのに、fistel形成や歯肉腫張の出現、根尖病巣の残存.以上のようなエンド不良例を臨床医なら誰でも経験するものです.抜歯すればすみますが、一本の歯にこだわり、保存の限界を知ることも大切なことだと考えます.エンド不良例の原因を究明し、再根治できない不良例に対しては、外科的治療法として歯根端切除術、意図的再植術などがあり試みるべきでしょう.
歯根端切除術においては、根尖を明示した後にマイクロミラーを挿入して写真撮影を行い、エンド不良の原因を究明する.根尖切除は1から2mmで十分であり、逆根充窩洞は超音波ダイヤモンドチップで形成し、スーパーボンド・ラジオペークで逆根充する.そしてX線写真で長期経過観察を行った結果、95%以上の成功率をおさめている.臨床的成功率を左右する問題点を挙げ、私の考える予後の良い術式を紹介したいと思います.
【4.開業歯科医院における口腔外科小手術について】
切開・縫合処置の基本手技、膿瘍切開、小帯切除術、骨隆起除去術、歯槽堤形成術、粘液嚢胞摘出術など日常臨床で行われる口腔外科小手術を解説します.
【5.歯性上顎洞炎を考える】
抜歯後、上顎洞に大きく穿孔してしまった、歯根を迷入させてしまった、根充材が上顎洞内に入って頬部に疼痛や腫張が生じてしまった、上顎臼歯の根治をしたところ、根管より多量の排膿がみられ、エンド不良になってしまった、など上顎洞と歯との関係を症例をもとに考察します.
【6.顎変形症の治療】
下顎前突症に代表される顎変形症の分析法、診断法、手術結果、予後など症例写真をもとに解説します.
【7.顎骨骨髄炎の診断と治療】
感染症の中で骨髄炎はやっかいな病気です.昔は顎骨の著明な腫張や排膿、熱発、X線写真による骨吸収を示す透過像など診断は容易でした.現在は抗菌剤の開発や歯牙保存治療法の進歩もあって、目で見える症状がないまま進行する硬化性骨髄炎がみられることがあります.原因は抜歯後感染、根尖病巣からの感染、糖尿病などの全身的疾患に関係するものなどです.エンド不良の1本の歯が原因で下顎骨骨髄炎になった症例に対し、症例から学ぶべきものは多いと考えます.症例を挙げX線写真の読影、診断法、治療法を解説します.